My COMPLETE Agentic Coding Workflow to Build Anything (No Fluff or Overengineering)
概要
Cole Medinが新規プロジェクト(グリーンフィールド開発)向けの「シンプルで自分のものにできる」エージェンティックコーディング手順を、Linktree風アプリのライブ実装を通して解説する動画。BMADやGitHub Spec Kitのような重厚なフレームワークではなく、PRD作成 → AIレイヤー整備 → フェーズ分割 → PIVループ(Plan/Implement/Validate)という最小構成を提示している。全編を通じて「コンテキストは最も貴重な資源」という原則が貫かれている。
主なポイント
- AIレイヤーという考え方: コーディングエージェント用のコンテキスト資産(PRD、グローバルルール、コマンド、サブエージェント)をコードベース内に整備し、プロジェクトの成長に合わせて進化させる。汎用コマンド集を新規プロジェクトの出発点として使い回す。
- PRD(スペック)作成は雑談から始める: 音声入力(Aqua Voice / WhisperFlow / Epicenter Whispering)で構想をブレインダンプし、非構造の会話をコンテキストとして
/create-prdコマンドで構造化ドキュメントに変換する。 - 仮定を潰すことが計画の最大目的: 「調査後に大量の質問をして」と指示し、Claude CodeのAskUserQuestionツール(選択肢+自由記述)で20〜25問に答える。「1行の悪いコード=1行、1行の悪い計画=100行、PRDの1行の誤り=1000行の悪いコード」。
- サブエージェントはリサーチ専用: 数万〜数十万トークンを読み込んでも返るのは要約だけなのでコンテキスト隔離の効果が大きい。実装には使わない(編集中ファイルの文脈が失われハルシネーションの原因になる)。Claude Codeに組み込みのExplore/Researchエージェントがあるのもこの理由。
- グローバルルール(AGENTS.md / CLAUDE.md)は簡潔に: 毎回ロードされるため233行程度に抑え、技術スタック・実行コマンド・テスト/ログ戦略・命名規約・ディレクトリ構造(コードベースの索引)だけを置く。
- プログレッシブ・ディスクロージャー: フロントエンド用
components.md、API用api.mdなどの詳細ドキュメントは reference フォルダに置き、ルールから「フロントを触る時はこれを読め」と参照させる。Claude Codeのスキルでも代替可。 /primeコマンド: 新しいセッションの冒頭で必ず実行。ドキュメント読み込み、構造探索、git logの確認を経て「今のコードベースの理解」と「次に作るべきフェーズ」をレポート出力させ、人間が認識合わせを行う。- PIVループ: PRDのフェーズ1つを単位に、①雑談ベースのvibe planning →
/plan-featureで構造化プラン(目的・成功条件・参照ドキュメント・ファイル単位のタスクリスト・検証戦略) → ②コンテキストをリセットして新しい会話で/execute <plan>→ ③検証。 - 検証戦略はコードを書く前に定義する: TDD的発想。型チェック/lint → ユニット → 統合 → E2Eの「検証ピラミッド」を計画に明記し、ユーザージャーニーを具体的に列挙する。Vercel Agent Browser CLIスキルでブラウザ自動操作までエージェントに実行させる。
- 環境変数は実装前に必ず設定する: 未設定だとエージェントがモックで済ませて「検証済み」と偽の報告をする。計画と並行して
.env.exampleを作らせ、実値は自分でセットしておく。 - コミット履歴が長期記憶:
/commitコマンドでメッセージ形式を標準化し、後の/primeでgit logから開発の変遷とパターンを読み取らせる。 - 4つの黄金律: コンテキスト管理 / 2回以上やることは全てコマンド(スキル)化 / システムを継続的に進化させる思考 / 人間による最終検証(trust but verify)。
実践に使えること
.claude/配下に汎用コマンド集(/create-prd,/create-rules,/prime,/plan-feature,/execute,/commit)をテンプレートとして用意し、新規プロジェクトにコピーして使い回す。各コマンドには出力ドキュメントの見出し構造を明記しておく。- 新機能の相談時は「Webリサーチのサブエージェントを立ててから、細部まで合意できるよう質問を大量にぶつけて」と必ず添える。多肢選択で即答し、認識がずれた箇所だけ自由記述で訂正する。
- 計画フェーズと実装フェーズの間で必ず会話をクリアする。構造化プランを「それ単体で実装に必要な全コンテキストになる」水準まで作り込むのがコツ。
- CLAUDE.md は250行以内に抑え、詳細ガイドは別ファイル化して「〜の作業時はこれを読む」と条件付き参照にする。
- PRDには「やらないこと(Out of Scope)」を必ず書き、フェーズ分割してPIVループ1回=1フェーズに保つ。
- 音声入力ツールを導入して初期ブレインダンプの情報量を上げる(タイピングの数倍の情報を渡せる)。
- 実装前に
.envを埋めておくと、DBマイグレーション・サーバ起動・E2E検証までエージェントが中断なしで完走できる。