実際に機能する私のAIコーディングワークフロー
概要
Chris Titus Techが、大規模で複雑なソフトウェア開発向けに実践しているAIコーディングワークフローを解説。単発プロンプトで丸投げする方式ではなく、agents/spec/roadmapのファイルを整備し、テストスイートと人間によるレビューゲートを組み込むことで、質の高いコードを継続的に生み出す手法を実例のPR作成から解説している。
主なポイント
- コーディング開始前に「agents」(マシン全体で共通)、「spec」「roadmap」(リポジトリ固有)の3種のファイルを整備し、実装前にテストスイートや検証基盤を先に作る
- agentsファイルはただのプレーンテキストなので、同意できないルールは削除し、自分の好みのルール(お世辞や絵文字禁止、必要最小限の変更のみなど)を自由に追加してよい
- specファイルには使用するライブラリのバージョンを明記して固定する(LLMは脆弱性のある古いバージョンを選びがちなため)。問題定義・対象ユーザー・要求動作・アーキテクチャ・セキュリティ要件・受け入れ基準(必ずテスト/検証を含める)を書く
- roadmapはフェーズに分割し、各フェーズの完了条件を明記して段階的にレビューする
- 実装後のPRレビューが最重要の「マニュアルゲート」。CodeRabbitやCodex review、Claude reviewなどコーディングエージェントとは独立したレビュアーに必ずチェックさせ、AIの出力を無条件で信用しない
- 全リポジトリでDependabotとCodeQL(コードスキャニング)を有効化し、無料のセキュリティチェックを常時実行する
- レビュー指摘への対応は「PRレビューのフィードバックに対応してコミット・プッシュして」のように明示的に指示し、再レビューのサイクルを回す
- ヘビーな開発利用では月20ドルプランではすぐ上限に達するため、100〜200ドルクラスのプランが実質的に必要になる
- PRを大きくしすぎるとCodexのレビューに20〜30分かかることもあるため、小さいPR単位に分割してレビュー速度を上げるべき
実践に使えること
- 新規リポジトリを作る際は、コーディングを始める前にagents/spec/roadmapファイルをテンプレート化して用意する
- specファイルに依存ライブラリのバージョンを明記し、LLMが古いバージョンを選ばないようにする
- 実装フェーズごとに完了条件と検証手順(テスト・スクリーンショット確認など)を定義し、フェーズ完了時に必ず人間がPRをレビューする
- 自分のコーディングエージェントとは別に、CodeRabbitやCodex review等の独立したAIレビュアーをPRに必ず走らせる運用にする
- 全プロジェクトでDependabotとCodeQLを有効化する
- 大きな変更は小さなPRに分割し、レビュー待ち時間を短縮する