6万人が使うSNSの開発でわかった、Claude Codeの実践的な使い方
概要
6万ユーザーを超えるSNS「縫い病り」を、Claude Codeで開発・運用している開発者が現在の使い方を紹介する動画。以前の「秘書役が各セッションを自動指揮するオーケストレーション」はやめ、オーナー本人が複数セッションに指示とレビューを繰り返す運用に変えた。明確なゴールのある作業だけハーネス化し、方向性の判断は人間が担う、という線引きが中心の話。
主なポイント
- アプリ規模が大きくなると、UI/UX・オンボーディング・分析結果に基づく方針など、AIだけでは決められないことが増える。そのため、秘書役を置いた全自動オーケストレーションはやめた。
- 機能や用途ごとにClaude Desktopのセッションを分ける。例はAndroid対応、フィードバック対応、経営戦略など。1人で同時に回せるのは最大4つで、3つ程度が最適とのこと。
- 経営戦略のセッションでは、インストール数・DAU・フィードバックを材料に、新機能より穴を塞ぐ優先といった相談を、共同創業者のように壁打ちしている。
- 入力はほぼ音声入力(Typeless)で、PCでもスマホでも話しかけるだけにしている。1日の意思決定は100〜200回に及ぶ。
- Claude Desktopの新機能として、セッション間でメッセージを受け渡せるようになった。例えばフィードバック対応の要点を経営戦略セッションに渡せる。本人はセッションを「部署」と捉え、連携はオーナーが指示したときだけ許可している。
- 累計約800件のフィードバックは、トリアージ用スキルで処理している。50件ずつ並列に読み込み、分類サブエージェントがバグ・要望・質問・感想に仕分ける。バグは調査係、要望はコンセプト適合を判定する係に回し、最後に1本のレポートにまとめる。
- トリアージの結果はオーナーが「赤ペン」でレビューし、判断例をガイドラインのMDファイルに追記する。次回以降の判定精度が上がる仕組み。ハーネス自体も、AIに「こういう問題を捌くハーネスを作って」と頼んで作らせた。
- 本番への反映は人間がレビューを通す。数万人が使うサービスでは意思決定を外注しないほうがよい、というスタンス。
- UI/UXやパフォーマンスの知識・センスがないと、的確な指示もレビューもできない。AIはその人の知識の増幅器なので、学習やセンスを磨くことが引き続き重要。
- セッションで出た教訓(デプロイ前チェック、他ユーザーIDで削除できない等のセキュリティ確認)はCLAUDE.mdやメモリに保存し、同じミスを防ぐ。
実践に使えること
- 機能・目的別にセッションを分け、各セッションにコンテキストを持たせる。同時に回す数は3つ前後から始める。
- フィードバックやバグ報告の仕分けなど、ゴールが明確な反復作業は、サブエージェントを使ったスキルとして作る。AIにハーネス自体を設計させるとよい。
- 判断結果をMDガイドラインに追記する仕組みを作り、AIの判定精度を育てる。
- 方向性や本番反映の判断は自分で行い、全レビューを理解したうえで次の指示を出す。
- デプロイ前チェックやセキュリティ上の注意点は、CLAUDE.mdやメモリに蓄積する。
- 長い文章を打つ代わりに音声入力を試し、指示と壁打ちの量を増やす。