まだ遅れていない:初めてのAIエージェントの作り方(完全ガイド)
概要
AIチャットは「会議」、AIエージェントは「従業員」という違いを軸に、初めてのエージェントを作る手順をAGENT(Aim/Give identity/Equip/Narrow/Trust)の枠組みで解説する動画。メール受信箱管理エージェントを例に、目標設定、3つのアイデンティティファイル、過去データからの手順書作成、サブエージェント化、段階的な権限委譲までを扱う。
主なポイント
- チャットとエージェントの違い: チャットは質問と回答のやり取りで人が動かす。エージェントは成果を指示すれば全ワークフローを実行する。診断→組み立て→行動→評価の「ループ」があることが自動化との違い。
- エージェント化の判断基準(Rのルール): 反復性があるか、ルールベースで同じ入力に同じ出力か、構築コストに見合う時間の見返りがあるか。たまにしか発生しない不定形のタスクはチャットで十分。
- Aim: 方法より成果と目的を伝える: 手順ではなく達成したい成果と理由を伝える。完了の定義(DOD)は測定可能で一文にする(例:毎朝9時に受信トレイが空)。
- リバース・プロンプティング: 望む結果を伝え、必要な質問をAIにさせてから計画を作らせる。成果を一文で言えなければ構築の準備ができていない。
- Give identity: 3つのファイル: Soul(性格・振る舞い)、Identity(名前・役割・範囲)、User(誰のために働くか)。自分で書かずAIにインタビューさせて作らせる。アイデンティティを外すと成功率が33%から11%に下がったという報告を紹介。
- Equip: コンテキストの設計: 入力が悪ければ出力も悪い。デスクの比喩でプレイブック、ツール、ループ、メモリを整理し、詰め込みすぎによる「コンテキストの腐敗」を避ける。
- 手順書は過去データから逆算: 録画方式より、Gmailなど既存データに接続して送信済み直近50件から文体や手順を学習させる方が良い。下書きを修正して精度を高める。
- Narrow: スコープを絞りマネージャー型に: 1エージェント1役割。マネージャー(オーケストレーター)エージェントがサブエージェントに振り分け、ユーザーは1つに話すだけにする。
- モデルの使い分け: 大量・単純処理はHaiku、日常業務はSonnet、構築や管理はOpus、長期の複雑タスクはFable。実行時は安いモデルにしてコストを抑える(リファクタが約150ドル→約1.5ドルの例)。
- Trust: 段階的に任せる: ガードレール設定、最初はすべて承認、徐々に権限を緩める、最後に定期実行(15分おきなど)で自律化。
実践に使えること
- 毎週繰り返す作業を1つ選び、「成果を一文」と「完了の定義」を書き出す。
- AIに「必要な質問をして、soul/identity/userの3ファイルを書いて」と依頼してエージェントの土台を作る。
- メールなど既存履歴をAIに読ませ、文体ガイドラインと手順書を自動生成させる。
- 最初は下書き作成のみ・送信不可などの権限制限を識別ファイルに明記し、結果を確認しながら段階的に広げる。
- 複数の役割が必要になったら、マネージャーエージェント+専門サブエージェント構成に分け、各役割に適したモデルを割り当てる。